宮城県内は15日夜から16日にかけて、記録的な大雨に見舞われ、河川の氾濫や土砂崩れなどの被害が相次いだ。仙台、登米など16市町村の23万1288世帯計51万2561人に避難指示などが出された。松島町と仙台市で計2人がけがをした。県は、警戒レベルが最も高い避難情報「緊急安全確保」が県内で初めて発令された大崎市、松島町に災害救助法を適用した。
県によると、午後3時時点で、大郷町の1戸で一部破損の住家被害があったほか、登米、加美など4市町の計46戸で床上・床下浸水が確認された。県内68カ所に設けられた避難所には、大崎、栗原、加美など5市町の189世帯計412人が身を寄せた。
水道管の破損に伴う断水も発生し、気仙沼、加美など6市町で最大計3142戸に影響が出た。各市町は給水車を派遣するなど対応に追われた。
河川の被害も拡大。大崎市古川矢目地区の名蓋(なぶた)川と、涌谷町名鰭(なびれ)地区の出来川が決壊した。管理する県は土のうを積むなどの応急復旧工事を進める。各地で道路への土砂流出や冠水も頻発し、国道や県道の35路線計41カ所で通行止めなどの交通規制が行われた。
岩手県南部も一部地域で被害があった。一関市の2カ所で道路ののり面が崩れ、片側一車線が通行止めとなった。県によると、一関市と避難指示が出された陸前高田市で、28世帯計38人が避難所に身を寄せた。岩手県内で、けが人は確認されていない。
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