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台湾地震 「数メートル単位で断層ずれた可能性」 能登半島地震と同様、専門家指摘 - 産経ニュース

台湾東部・花蓮市で倒壊した建物=3日(中央通信社=共同)

3日朝に台湾を襲った地震は、台湾東岸を沿うように走る活断層がずれ動いたことによるものと推定されている。メカニズムは1月の能登半島地震と同じ「逆断層型」で、規模もマグニチュード(M)7・7と同程度だ。専門家は「能登半島地震同様、数メートル単位で断層がずれ動いた可能性がある」と指摘し、今後の地震活動への警戒を呼びかけている。

今回の震源は台湾の東岸を沿うように走る「花東縦谷(かとうじゅうこく)活断層帯」周辺とみられる。フィリピン海プレートがユーラシアプレートの上にせりあがるようにぶつかるプレート境界でもあり、以前から地震活動が活発なエリアとして知られる。

東北大の遠田晋次教授(地震地質学)によると、フィリピン海プレートは年間約8~9センチずつ台湾側に移動している。前回、このエリアで同規模の地震があったのは約70年前の1951年。蓄積されてきたひずみは単純計算でも約6メートル分に上る。遠田氏は「少々過大な試算だが、活断層が数メートル単位でずれ動いていてもおかしくない」と話し、沿岸部が大きく隆起した能登半島地震のように、縦方向に大きな力が作用した可能性を指摘する。その規模の大きさゆえ、台湾に近い沖縄県与那国島でも震度4を観測した。

沖縄県では地震発生直後から津波警報が発令され騒然となった。警報発令について、遠田氏は「気象庁は台湾から南西諸島の南に延びる琉球海溝を震源と想定したのだろう」と推測。実際には海溝ではなく内陸側の活断層による地震だったこともあり、結果的に大きな津波被害は生じなかったが、「発生当初に見極めるのは難しい。早期に警戒を呼びかけたのは正しい判断だった」との見方を示す。

南方での地震に警戒を

気象庁は同日午前の会見で、今後1週間は同程度の地震に注意するよう呼びかけた。遠田氏によると1951年の地震の際は同じ断層帯の南方で大規模な地震が続発したといい、今後も警戒が必要だ。

近接する沖縄近海の地震活動への影響は現時点では未知数だ。産業技術総合研究所の大坪誠研究グループ長(構造地質学)は「近海で小さな地震が増える可能性もあり、注視していく」と話す。

沖縄から台湾にかけての海域はプレートが特殊な動き方をする一方、陸上観測点の少なさや海底活断層の観測の難しさもあり、他地域に比べて地震研究の蓄積は少ない。

大坪氏は「近接するエリアで大きな地震が起き、沖縄の地震研究を進める重要性を改めて実感している」と話した。(花輪理徳)

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